ヘルシア緑茶

摘要

『ヘルシア緑茶』は，茶カテキン540mgを関与成分とする飲料で，平成15年3月に「体脂肪が気になる方に」適するお茶として，厚生労働省より特定保健用食品としての表示許可を取得した．平成14年の厚生労働省国民栄養調査結果（1）によると，日本ではBMI（体格指数）25．0以上の肥満者の割合は，男性では30歳以上の，女性では50歳以上の4人に1人に上る．肥満者では，高脂血症，糖尿病 哐獔Rというような生活習慣病の発症率が高く，心臓冠動脈疾患の発症率，さらには死亡率が上昇することが多くの疫学研究により裏づけられている（2～4）．このような状況の中，筆者らは「体に脂肪がつきにくい」特徴を有する特定保健用食品『エコナクッキングオイル』の研究·開発を通して培った技術·知見をもとに，脂質代謝を改善·克進する素材の探索を行ない，茶カテキンにその作用を見いだすに至った．つまり，『ヘルシア緑茶』の開発は，お茶の研究ではなく，15年以上にわたる脂質代謝の研究を背景として始まった経緯がある．