リンゴの自家摘果性品種は 摘果作業の省力化に有効である

摘要

摘果作業は、リンゴの年間の栽培管理の中でかなりの負担になつている部分です。摘果にかかる労力は着果量に依存しているため、摘花剤や摘果剤により着果量を減らすことができれば、摘果作業の労力は大幅に削減されます。一方、薬剤に頼らずとも、開花後一力月前後の間には生理的な落果(早期落果)も起こるため、着果量は自然と減少します。早期落果した後に摘果作業に入れば、摘果作業はそれだけ楽になりますが、実際はそのようにうまくはいきません。摘果は、早ければ早いほどよい実がとれて翌年の花芽も充実するため、一般的には開花後一力月以内を目処に摘果を終わらせるようにと指導されていますが、通常の品種の早期落果の時期は開花後一力月前後であるため、早期落果するのを待っていると、摘果を期限までに終わらせることができなくなそこで、自家摘果性品種の登場です。