どう変化する紙・板紙3大用途間の消長

摘要

本号ではRISIの2012年版『アニュアル・レビュー』に基づき、世界の紙パルプ需給を分析している。詳細は「R&D情報」の本文と表を参照してほしいが、紙数の都合上そこでは触れなかったことを挙げてみる。紙・板紙の品種別生産・消費を見ると、グラフィック系の低調、パッケージング系の堅調、生活系の好調という基調が鮮明だ。特に先進地域では、デジタル化やオンデマンド化の進展により新聞用紙や印刷筆記用紙の市場が縮減しており、世界全体に占める北米や欧州のシェアが低下する大きな要因となっている。