雑誌へのシフトも目についた2017年のメーカー別古紙消費

摘要

古紙再生促進センターの集計による、品種別• メーカー別にみた2017年の古紙消費実績がまとまった。昨年の古紙 消費は、紙向けが前年比Δ4.2%と引き続き低調だったものの増産基調の板紙向けが同+ 2.8%と伸びたため、合計で は+0.5%の1,712万tと低水準ながら2014年以来3年ぶりに前年実績を上回った。これはピーク時の2007年（1,931 万t)と比べてΔ219万t、率にして11.4%少ない。一方、国内紙·板紙生産構成の変化や国際古紙市況の高騰などを 受けて、メーカ一(工場）別•品種別の消費トレンドには大きな変化が生じており、順位も少なからず変動している。 加えて年央からは中国による古紙輸入規制の影響を受けて雑誌古紙の入荷が前年比二桁増で推移するなど、今年にかけ て波乱含みの様相を呈してきた。世界最大の古紙バイャ一である中国が仕掛けたルール変更によって、日本の古紙事情 は今後どのように変化するのか、また製紙各社の古紙調達戦略にはどのような影響が生じるのか--昨年の古紙消費 実績の中にも各社の調達に対する考え方、スタンスの違いが現れているはずだ。