紙製品とプラ製品——海洋生分解性に関する比較試験調査結果: 60日後の生分解度は紙製袋が71%、プラ製袋が2%

摘要

日本製紙連合会はこのほど、紙製品の海洋生分解性について、プラスチック製品との比較を含めて行った調査の結果を取りまとめた。環境省が定期的に実施している日本沿岸での海洋ごみ実態調査によると、組成としてはプラスチック類が80%程度と最大量を占めているものの、紙製品由来のごみも場所によっては数％程度含まれている、との結果が出ている。紙は海水中においても生分解性を有しているとされるが、土壌に比べるとその知見は少ない。そこで紙製品の生分解性を改めて確認するとともに、ブラ製品との比較を行った。試験に用いたサンプルは下記の通り、市場で入手した紙製およびブラ製の袋。また形状の違いによる影響を除くため、各サンプルとも凍結粉碎したものを使用した。