宇宙の謎解明に一歩近づいたブラックホールの撮影成功

摘要

日米欧などの国際共同研究プロジュクト力s、南米チリにあるアルマ望遠鏡など世界各地の電波望遠鏡による観測で、史上初めてブラックホールの姿を撮影することに成功したというニュースは日頃、天文学や物理学に疎い人にとっても心躍るような話題だった。事典類を見ると、「ブラックホール；銀河の中心などに存在する極めて質量の大きな天体。アインシュタインが約100年前に提唱した一般相対性理論に基づき、存在が予言されていた」とある力、ブラックホールと一般相対性理論がどう関係してくるのカゝ、大方の人にとってはチンプンカンプンだろう。それでも、この話題が多くの人を惹きつけるのは「宇宙の果てには何があるのか？」という、人類が有史以来抱いてきた根源的な問いに対するヒントのようなものが得られるのでは…といった漠然とした期待があるからではなレゝか。実際、子供に先のように聞かれて、満足に答えられる大人は少ないだろう。今回、世界8力所に設置された電波望遠鏡が観測したのは地球から5,500万光年離れた楕円銀河M87の中心にある巨大ブラックホールだという。5,500万光年という距離は全くピンとこないが、もっと想像できないのはそのブラックホールの質量が太陽の約65億倍！と判明したこと。さらにこのブラックホールの撮影とは別に、国立天文台の「すばる望遠鏡」は、宇宙が約138億年前！に誕生してから8億年後の時点で巨大ブラックホールが多数存在していたとみられると発表した。このうち、最も遠いのはおとめ座方向の 130.5億光年先！にあったという。65億倍も138億年前も130.5億光年も人間の身の丈感覚をはるかに超越している。宇宙の謎が解き明かされるのは、まだまだ先かもしれない。