日本の地域別将来推計人口2035年には全都道府県が人口減に

摘要

国立社会保障•人口問題研究所は先頃、「日本の地域別将来推計人口」と題したレポートを取りまとめた。これは2015年国勢調査の確定数をベースに、2045年までの都道府県別および年齢別人口の推移と構成比を推計したもの。わが国の少子高齢化•人口滅という現象は、かなり以前から国の懸案課題として認識されているが、有効な対策が継続的に講じられているとは言い難い。レポートは「すべての都道府県で2030年以降の総人口がー貫して減少する」などと推計結果を淡々と紹介しているが、このまま何も手を打たなければ日本の社会保障制度はそう遠くないうちに破綻する、という結論が読み進むうちに明瞭になっていく。国立機関がこういうレポートを出した狙いのー端も、その辺りにありそうだ。以下、レポートの要旨である。