水塊順次取り出しモデルによる流達時間の推定

摘要

送・配水管内での残留塩素の減少や消毒副生成物の生成の予測、また水質事故の対応を行うにあたり、浄水場出口から取り出し点までの流達時間を把握することは不可欠である。今回、水を単位体積の水塊とし、流出量に応じた頻度で流出点から水塊を1つ取り出すというイベントを順次発生させることにより、水の流れを単純化するモデルを考案した。人力パラメータは管容量と各地点の流出量のみで、短時間で比較的容易に流達時間を時系列的に求めることができた。検証を行ったところ、当モデルを用いて算出した流達時間は、十分使用可能な精度を持っていることが分かった。