先日、東京急行電鉄とJR東日本、ジエイァール東日本企画(jeki)などが伊豆エリアで推進する「観光型Ma as」の実証実験の様子を取材した。そこで興昧深く感じたのが、静岡県下田市の旧市街を走る人工知能(AI)を使ったオンデマンド乗合交通だ▼Ma asはMobility as a Ser-viceの略で、直訳すると「サービスとしての移動」。これに観光型と冠したのは、移動をより便利にという都市型Ma aSとは違ろとの意味合いもある▼運行する乗合交通は、観光客だけでなく地元利用も見込む。乗車にはスマートフオンで指定の乗り場を確認し、最寄り場所を選hで予約する。予約がなければ運行せず、予約が入れぱAIがその都度最適ルー卜を運転手に提案するので、予約ゼロでも複数予約が入っても、1台で効率的に運行できる▼高齢化と人口減で地方の人手不足は待ったなしの状態だ。政府も従来は独占禁止法抵触の恐れがあるとしていた地方乗合バスの統合基準を緩和する方向にかじを切るなど、乗客、運転手とも減少する中での地域インフラ維持を目指す▼地元では今回の乗合交通に、少ない人手で経費を抑えて運行できる交通機関としての役割も期待する。今回は観光客による利用底上げも見込める。運行範囲が限られるなど課题もあるが、地域の足の維持につながる方策を見守りたい。
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