省エネルギー·温室効果ガス削減型高効率二段燃焼汚泥焼却炉

摘要

下水処理場から発生する温室効果ガスの中で、汚泥焼却炉から排出されるN_2Oの占める割合が比較的高いことが知られている。昨今の地球環境問題への関心の高まりから、N_2Oは地球温暖化係数が二酸化炭素(CO_2)の310倍と高く、汚泥焼却設備から排出されるN_2O排出量を低減させることが、温室効果ガスの抑制対策として重要で、強く求められている。また、汚泥焼却炉で発生するN_2Oは、焼却温度を850℃以上に高温化することで、ある程度削減できることが知られている。現在、最も普及している気泡炉や、循環炉等の従来型焼却炉においても、燃焼空気の吹込方法を工夫することでN_2Oや窒素酸化物(NO_x)の生成を抑制する試みがなされ、一定の成果を上げてきた。しかし、時代の要請に応え、気泡炉や循環炉でさらにN_2Oを低減するためには、焼却温度をより高温化する必要があるが、同時に燃料消費量が増加することが課題となっている。