研究者は力量十分でまじめ統計学の基本学び産学に専門職を

摘要

日本の統計学は、戦後統計学の基礎理論から応用まで世界に対してかなりインパクトのある実績を残してきました。一方で、統計学の中でも数理学的な部分は、人工知能とか機械学習の心臓部分になっている理論なのですが、それに関しては日本の統計学は、大きな人的資源を投入し、統計学者が自らリーダーシップをとつて中核機能の開発に当たるといった点で、欧米に比して出遅れているとの印象を持っています。そのために、統計の基礎数理はそれほど遜色はないものの、それを人工知能や機械学習に発展させる力として、日本の統計学の貢献が弱いとの指摘は否めないでしょう。