高檆能浄化槽（低炭素化・高度刬理化）の概要

摘要

浄化槽の設置に際し，旧厚生省が補助制度を設け1987年度より実施，厚生省は環境省へ，補助は助成と変わりながら現在も同制度は継続されている。実質22年間，当初1億円からのスタ一トであったが，09年度の環境省予算では約140億円とその額を伸ばし，また，モデル事業ではあるが国からの助成率も1/3から1/2へと，廃棄物行政としては画期的な内容が盛り込まれるようになった。この間メ一カ一が供給する浄化槽もその時々の要求に応じ，さまざまなタイプのものが製品化されてきたが，製品開発の方向を大別すると，槽の小容量化や消費電力量の削減による低炭素化，有機物（BOD）の除去性能向上や窒素（T-N）やリン（T-P）を除去する高度処理化に分けることができる。ここでは設置基数の多い戸建住宅用の小規模浄化槽について，低炭素化と高度処理化を視点とし，その構造，機能の概要について紹介する。