車輪/レール接触往復運動ユニット

摘要

鉄道における車輪とレールの接触部(以下，車輪/レールと表記する)は荷重の支持，駆動力•制動力の伝達，進行方向の案内，列車の検知など多岐にわたる役割を担っており，車輪/レールには分野を横断した種々の境界問題が生じます。こうした諸問題を解決するためには車輪/レールの基礎的な接触特性について調べることが重要となります。車輪/レールの接触特性を調べる試験機にはさまざまな種類のちのがありますが，なかでち二円筒式の試験機が多<見られます。二円筒式試験機はレールを模擬した軌条輪と車輪とを接触，回転させる機構となっており，回転速度やすべり速度などの影響を調べるのに適しています。一方，本試験機は実物の車輪とレールを設置し，実際の車輪/レールと同様の接触位置，接触面の形状•大きさを再現することができ，この点が本試験機の大きな特徴といえます。また実物のレールは軌条輪と比較して取り換えが容易なため，実環境下と同様のさまざまな状態のレールを用意して試験を行うことち可能です。