第1回京阪電気鉄道 一「京阪最強伝説」の秘密に迫る一

摘要

専用軌道に決められたダイヤにしたがって列車を走らせる自己完結的な業務の性格のせいか、鉄道では、自らの職務には誰よりも精通しているベテラン技術者でも、自分ヒ同じ仕事が他社てはどのように行われているかヒいう事情に通じているこヒはまれである。会社が違っても目的が同じなら仕事の中身も似たり寄ったりだろうヒ想像しがちだが実はそうではない。一見同じように見えながら、それぞれの地域や線区の固有の課題を解決するために工夫された技術や仕事の仕組みの多様性は、JRとは異なり旧国鉄を共通の前身としない民鉄各社で顕著である。この速載ては、読者が各々自社以外の取り組み事例からイノベーションのヒントを得ることを期待して、民鉄における多様な鉄道施設の課題とその解決策を紹介していくこととしたい。