関東東北豪雨による災害と復旧

摘要

関東鉄道常総線は、茨城県の取手市から下館市を南北に結ぶ全長51.1kmある非電化のディーゼル鉄道路線である。常総線は東に小貝川、西に鬼怒川と河川に挟まれ、開業100年をこえる歴史のなかでも河川の越水、堤防の決壊などの水害はあった。しかし平成27年9月に発生した常総市三坂地区の鬼怒川堤防決壊における水害は、常総線の歴史の中でも運行面、設備面ともに過去最大の被害をもたらし、被害の復旧においても過去に例のない作業となった。本稿では、水害発生から復旧に至る道のりを紹介する。