トンネル内ケープル固定方式改善による作業の効率化

摘要

現在、東海道新幹線のトンネル内ケーブルは、トンネル側壁の高さ約2.5mの位置に線路方向1.5m間隔で設置したケーブル受皿(以下、受皿という)にバインド線(ビニル被覆付鋼線)で固定している。1ドラム500mのケーブルを新設する場合には、概ね330力所ものケーブル固定作業が必要となり、作業時間帯の限られた時間の中で作業を完了させるためには、多くの作業員の確保が必須となる。さらに、このケーブル固定作業は、脚立の昇降や移動に加えて、バインド線による締め付けに強い握力を要することから、非常に体力を消耗し、施工品質や施工効率の低下が懸念される過酷な作業である。そのため、施工会社からは、このケーブル固定方式の改善を熱望する声が多くあげられていた。