フルハーネス型墜落制止用器具

摘要

「フルハーネス型墜落制止用器具」とは、胴部の他に腿や肩にもベルトを通す構造の安全帯である（図-1）。この安全帯は、腿·肩·腰を中心に体全体で荷重を分散支持するため、長時間の作業でも局部的に負荷が集中せず、またランヤードが背部で連結されるため、体前方の作業スぺースが確保できるほか、万一の墜落時でも、体勢が安定し、荷重も体全体に分散されるため、作業者の身体的ダメージが低減される特徴を有している。これまで日本では安全帯といえば胴ベルト型安全帯が一般的であつたが、墜落防止用保護具に関する国際規格等（国際標準化機構の規格、「ISO規格」等）では、フルハーネス型墜落制止用器具が採用されており、欧米等ではこれが主流となっている。