特集号「ジオパーク活動の新たな展開:考古学·人類学·土壌学の視点から」の趣旨

摘要

2016年6月19日に明治大学駿河台校舎リバティタワーを会場に，日本第四紀学会主催のシンポジウム「ジオパークシンポジウム：考古学·人類学·土壌学の視点から」が開催された(表1，図1).今回のシンポジウムは，植木岳雪(千葉科学大学)，近藤　恵(お茶の水女子大学)，橋詰　潤(明治大学黒耀石研究センター)を中心に，日本第四紀学会ジオパーク支援委員会と「社会のための第四紀学」研究委員会の協力によって開催された.ジオパークに関するシンポジウムの開催は，日本第四紀学会としては初めての試みであったが，約70名の参加者によって活発な議論がおこなわれた.さらに今回のシンポジウムでは，日本第四紀学会会員以外にもジオパーク関係者や，考古学，人類学，土壌学，など各発表者の専門分野にかかわる参加者も多く認められた.本シンポジウムは，ジオパーク活動のすそ野を広げるとともに，第四紀学への関心も広げることを目指していたため，所与の目的の一部は達成したと言える.