横風時における単一開口換気の特性に関する実験的研究片壁面上のみに開口を有する居室の換気性状に関する研究（その1）

摘要

従来、自然通風は居室の風上と風下の壁面それぞれに開口窓が存在することが前提であった。しかし、最近の住宅では片側壁面上のみに開口窓が設置されることが多く、十分な換気量は期待出来ない。ただし、風が開口面に平行に流れる横風時においてある程度の換気性能を確保することは可能であり、この場合についてWarrenらは片側開口換気のメカニズムを詳細に分類した上で、開口部で生じる混合層中の乱れによる効果が主要素であると考え、室内一様発生時の室平均濃度から換気量予測の概算式について言及した。また、山中らはこの混合層理論に基づき、瞬時一様拡散濃度から概算式を提示した。