タイ、ベトナム、カンボジアにおける住宅内エネルギー消費実態調査およびデータベース開発(その1)：東南ァジァおける住宅内エネルギー消費実態に関するデータベースの構築

摘要

2015年のCOP21で合意されたパリ協定を契機に、発展途上国を含めた多くの国々が省エネ·創エネに取り組むようになった。しかし、その目標値の多くがBAU比で設定されている点で注意が必要である。BAUは無対策のまま人口増加や経済成長が進hだ場合の想定値であり、発展途上国では現状よりも大幅増の値が通常設定されている。例えばタイの2015年におけるCO_2排出量は248.1Mtなのに対し、BAU2030は555 Mtである。タイは2030年までにBAU比でエネルギー消費の20%削減を目標としているが、これは実質的には2015年比の80%増を意味する。このように削減を目標と言いつつも実際は急増の抑制を目的としている国が多い。