突起付き錶鉄製プレート圧着接合法を用いたダンパー接合部設計法の提案とダンパーを組み込んだRCフレーム実験による検証: 突起付き铸鉄製プレート圧着接合法を用いたコンクリート系構造物へのダンバー適用に関する研究 その2

摘要

2011年の東北地方太平洋沖地震の発生以降に我が国において建設された既存超高層RC造建築物では，ほとんどが制振構造，または免震構造を採用しており，制振構造の割合は全体の50%を超えている.また，南海トラフ地震のような大規模な地震の発生も危惧されており，2011年以前に建設された耐震構造の既存超高層RC造建築物への制振補強も今後は必要性が增してくると考えられる.さらには，超高層RC造建築物に限らず，中低層RC造建築物ゃプレストレストコンクリート造建築物などのコンクリート系構造物への制振構造の適用に関する研究も近年では増えている.コンクリート系構造物の躯体同士や，躯体と異種部材の接合工法の一つに，あと施工アンカーや頭付きスタツドなどのせん断抵抗要素と充 填モルタルからなる間接接合部がある.筆者らは，コンクリート系構造物へのダンパー接合方法として，突起付き鋳鉄製ガセットプレート(以下，G.PL)を圧着接合する方法を用い，その接合部挙動を検討している.この突起付き鋳鉄製G.PL圧着接合部は，一般的な間接接合部に比べ，圧着による摩擦抵抗と，突起による支圧抵抗が期待できるため，高い剛性とせん断耐カを有する.また，新築，既存へのあと付け補強のどちらにも用いることができる.