国道8号 歌高架橋の施工 -日本海沿岸に位置する塩害劣化した橋梁の更新-

摘要

1975年に建設された国道8号歌高架橋（旧橋）は，日本海沿岸に位置し，厳しい波浪の影響を受ける状況にあったことから上部ェには塩害劣化が顕在化しており，恒久対策として高架橋の架替え更新を行うこととなった。更新を行うPC橋の構造形式は.塩害環境に配慮して表面積や隅角部の少ないポストテンション方式PC連結中空床版橋が採用された。上部工の施工においては，外来塩分に対する塩害対策の効果が充分得られるよう配慮するとともに，内在塩分を抑制するため硬化前のコンクリート内への飛来塩分の混入防止対策を実施した。また，旧橋は2016年度末に管理上の限界を迎えると予測されており早期に更新橋を供用することが求められていたこと，さらに供用中の旧橘と鉄道に近接した主桁架設となることから，厳しいェ程を満足させるとともに安全に留意した施工を行うため，複数の架設方法を施工条件に応じて使い分けて主桁架設を行った。