「一に人、二に人、三に人」後藤新平: 生物学の法則で自治と公共の実現を

摘要

後藤新平の存在は「日本では稀有」と語られることが多い。新平は情にあつく「大風呂敷」と揶揄されながらも人々に夢と希望を与え、医者、官僚、政治家と成長しながら、自治に根差した公共の概念を社会システムとして現実化する才能を開花させていく。本稿ではその業績を「公衆衛生」、「都市経営」の観点から紹介する。