人口減少下での下水処理場の既存施設能力を活用した汚水処理システムの効率化に関する研究について

摘要

人びとの日常生活に不可欠な汚水処理システムは、下水道や農業集落排水等、それぞれの地域特性に応じたシステムが採用されており、現在、汚水処理システムを利用できる人口の割合を示す汚水処理人口普及率はすでに90.9% (2017年度末)に達している。一方、これら汚水処理システムについては、今後さらに進むと予測される人口減少に伴う処理水量の減少により、下水道使用料収入の減少ゃ汚水処理施設の稼働率低ド等に伴う事業経営の非効率化が懸念されている。このため、第4次社会資本整備重点計画で「人口減少等を踏まえた持続的な汚水処理システム構築」が重点施策に位置付けられたほか、「経済•財政再生計画改革工程表2017改定版」では2022年度までにすべての都道府県において汚水処理の広域化.共同化に関する計画が目標に揭げられる等、汚水処理システムの効率化が求められているところである。