これは君の橋だ！その橋を越えて夢をつかめ！

摘要

一冊の書籍がその後の人生を決める。「エンジニアの話(1968年刊現在は廃刊)」が、私のそれだ。学生時代、青面トンネルでの工事実習を終え、その帰路、書店に立ち寄って手に取った一冊。表紙には、ニューョークとうちょう市に架橋される吊橋の塔頂からケーブルを張るェンジ二ァの姿が揭載されていた。さらに衝撃的だったのが、マサチューセッッ工科大学(MIT)の卒業試験風景の写真だつた。大講堂にびつしりと並んだ学生が一心に机に向かう光景。世界基準のエンジニアを目指す姿勢に驚かされ、自身の学ぶ心の弱さを思い知らされた瞬間であつた。まさにその衝撃的瞬間から自身の「学ぶ」思いが強くなり橋梁技術者を志すことになつた。振り返つてみると人生のターニングポイントに偶然出会つた、啓示とも呼ばれる出来事であつた。本稿では私の夢とエンジニア人生の転機を、「学び」の視点で振り返りたい。