10年後の理想的な交通社会における公共部門の役割: 社会環境変化に対するレジリエンス

摘要

過去およそ十数年にわたって、日本では規制緩和が交通の分野でも進められてきた。2000年の道路運送法や航空法の改正などに代表されるように、現在から10年ほど前には規制緩和の大きな枠組みがおおよそ出来上がり、その後現在に至るまでの約10年間は、この規制緩和が交通社会にどのような影響を与えるかを見極める時期であったといえるであろう。