列車ダイヤと運行管理•運転整理技術の高度化

摘要

鉄道を利用する人の大きな不満のーつとして，ダイヤ乱れ時の対応があるだろう。筆者も，先日こういう体験をした。出張で羽田空港に向かう途中，浜松町のJRの改札口を出て東京モノレールの改札口に入ろうとした時，アナウンスが聞こえた。送電に不具合があってモノレールが止まっていたらしい。運転は再開されたのだが，遅れが見込まれるという。筆者は迷った。JRに戻って品川から京浜急行で行くのが順当だろう。ただ.運転は再開したと言っている。また，こういう場合に備えて，30分以上の余裕をもって家を出てきている。少々の遅れなら問題ないだろうと踏んでモノレールで行くことにした。しかし，これが間違いだった。浜松町ではさほどの混雑もなく，順調に発車したかのように見えた。しかし，流通センターで止まってしまった。車内放送によると，先が詰まっているという。また，変電所の不具合はまだ直っていないらしい。車内放送は，しきりに迂回経路の案内をする。流通センターからバスで大森海岸まで行き，そこから京浜急行で羽田空港に行けるという。しかし，いつごろ発車できるのか，羽田にいつごろ到着するのかについての案内は全くない。飛行機の離陸まで，まだ1時間以上あったのだが，見切りをつけて京浜急行で行くことにした。バス停の位置がすぐ分かるかとか，大森海岸は普通列車しか止まらないから，すぐに列車が来るだろうかなどの不安が頭をよぎったが，意を決してモノレールを降りた。幸い，ガードマンの案内と人の流れを追うことによってバス停を見つけ，バスに乗ることができた。そして，再び幸いにも大森海岸でもほとんど待つことなく，また，蒲田でも絶妙の接続で羽田空港行きの急行に乗ることができた。結局，ェックインが閉め切られる数分前に空港に到着できた。ということで，筆者はかろうじて間に合つたのだが，この日は飛行機に乗り遅れた人も少なからずいたはずだ。それらの人は，対応に大きな不満を持っただろう。