都市における児童の居場所づくりの多様化と安全安心-豊かな空間確保 両立についての考察: こども達の放課後の居場所づくりに関する研究

摘要

少子化や核家族化の進行、働きながら子育てをする女性の増加、地域コミュニティの衰退等により、家庭や地域はこども達の「放課後の居場所」としての役割を充分に果たせずにいることが指摘されている。さらに近年、こどもが被害者となる凶悪な事件は後を絶たず、こども達だけで外遊びさせることが困難な状況もあり、安全で充実した居場所づくりの早急な整備が求められる現状にある。また留守宅児童増加に伴い、特に都市部においては、従来の学童保育施策だけでは待機児童増・空間不足等の理由で追いつかず、自治体ごとに運営主体・方法も多種多様な「放課後の居場所づくり」の取り組みが起こってきている。