同潤会江戸川アパートメントにおける住戸ユニットの増築と改修に関する研究

摘要

同潤会江戸川アパートメント（以下、江戸川アパート）は、同潤会創設10周年記念事業の一環として、昭和9年に竣工した。約2,000坪の敷地の北側にコの字型6階建の1号館、南側に直線型4階建の2号館が中庭を囲い込むように配置され、敷地南面には都市計画道路が計画されていた。住宅戸数は、1,2号館1～4階の家族部に家族向住戸126戸、1号館5,6階の独身部に独身向住戸131戸、その他管理用室3戸で構成され、家族向住戸は竣工当時最先端の設備が備えられ、広さも当時のアパートメントと比べるとはるかに充実したものであった。しかしながら、建物の老朽化・社会的耐用年限等を理由に、竣工から69年の歳月を経て、平成15年7月に解体された。