住宅地内のコミュニティ空間の持続的活用に関する研究イギリスのHome Zone整備2地区を事例として

摘要

従来日本では、道路は自動車を中心とした移動空間として位置付けられてきた。しかし低炭素社会への転換、少子高齢化を本格的に迎えたことにより、これまでの自動車優先から人間をより重視した道路づくりをしていく時期を迎えている。高齢者の平均寿命と健康寿命には10~12年の乖離があり、厚生労働省は健康寿命の延伸対策のひとつとして日常的に歩行時間を增やすことを推奨している~(1))。また、子供の体カ低下の原因のひとつとして、生活道路や空き地などでの外遊びの機会が減少したことが挙げられている~(2))。高齢者の外出機会を促し、安心して歩け、子供が自宅周辺で気軽に遊び、それを見守る大人が交流できる住空間づくりが臨まれる。