鉄筋継手部の検査業務の現況に関するアンケート調査

摘要

本アンケート調査では，鉄筋継手検査の優先度が必ずしも高くないことがあらためて示されている。建築工事の施工では，鉄筋継手検査が重要であるにもかかわらず，仕様書通りの検査が出来ないことが常態化していることが示されている。建築構造物において，鉄筋に関連して欠陥が明らかになるのは，コンクリートのかぶり不足や打設欠陥によって生じる鉄筋腐食に伴うコンクリートの剥離が最も多く，鉄筋継手の構造的欠陥が明らかになるのは，阪神大震災にみられるように地震等により損傷を受けた構造物で，当該部分が目視できる状態になる場合に限られることも遠因と考えられる。構造物の長寿命化が求められ，施工時を含めて構造物の品質管理等の情報が重要となっており，鉄筋継手の検査結果も正確な情報の記録，保存が求められる。本アンケート調査は，鉄筋継手検査の現状調査に留まっており，これを契機当該業務の本質的な改善が必要と考えられる。%A questionnaire survey was conducted to the inspectors, aiming tornconfirm the situation of inspection of the bar splice.rnAccording to the answers of the questionnaires, about 50% inspectorsrnhad the experience that were not able to specify inspection.rnIt is important that the inspection schedule should be correctly built intornthe construction process, for the good quality of bar splice.