公共交通機関におけるベビーカー利用者に対する女子学生の意識と体験実習による意識変化について

摘要

With female students as a subject, this study aims to clarify the changes in consciousness and awareness about use of strollers among students before and after they use strollers on campus themselves. In the female students consciousness survey about the actual stroller users, much was said about the unpleasantness of using strollers on crowded trains and buses. But after the practical experiment survey, students acquired knowledge about using a stroller and also became more aware of the challenges of raising a child.%本報告は，高齢者，障害者だけでなく，より多くの人を対象とした まちづくりを進めていく上で，重要な示唆を与えるものである。幸い す使用者などと異なり，ベビーカー利用は幼児期のみ数年間の利用で あるため，利用者が感じる環境の改善点を継続して訴えにくい状況に ある。また，小中学校での辛いすや視覚障害の体験，「心のバリアフ リー」の提唱などを通じて高齢者，障害者への配慮はかなり進んでい るが，ベビーカー利用者に対する配慮は，これらと同じではないのが 現状である。 多くの人が，座学ではなく体厳による学習が良い影響を与えること を経験的に知っているが，それを定量的に分析したものは少ない。本 報告は，将来ベビーカー利用者と同じ立場になる可能性のある女子学 生を対象としているが，今後は男性を対象とした同様の調査も行って 検証していただきたい。そして，ベビーカー利用者への理解を深める 体験プログラムを構築されることを期待したい。