フラット型視覚障害者用誘導帯FELのキャッチブロックとしての利用　歩行実験とヒアリングによる有効性の検証と誘導用ブロックとの比較

摘要

重度の視覚障害者の街路歩行の支援策として，従来は視覚障害者誘 導用ブロックの敷設が主な手法として用いられてきた。しかし，軽微 な段差であっても四肢障害を持つ人々や串イスユーザにとって，バリ アになる危険性も指摘されている。本研究では，フラット型視覚障害 者誘導帯と呼ばれる，足や白杖の触感の違いによって新たな支援策を 模索するもので，既存の素材を利用する点や具体的な利用方法が明確 に想定されているという点で，重要な研究と言える。 今後の展開として，フラット型視覚障害者誘導帯の足や自校でのわ かりやすさを担保しつつ，車イスユーザや四肢障害を持つ人々，また は高齢の歩行者にとって，新たなバリアとなる可能性は無いか，慎重 な検討を行いながらの開発・研究が必要であろう。また，この素材に 限ることなく，障害当事者間での利益相反をいかに軽減するかという 極めて難しい課題に，今後も取り組まれることを期待するものである。%The Catch Blocks are placed on the sidewalk in order to inform the visually disabled circumstance or to guide them to the nearby buildings. The Catch Blocks might be barriers for not only non-users but also users, because of the unevenness on the surface of tactile warning blocks which compose the Catch Blocks. In this study, the authors used "Flat Escorting Line; FEL" which has flat surface and can inform the visually disabled circumstance with tactile information and sound from elasticity material, and inspected validity of using FEL as the Catch Block with walking experiment, comparing FEL with the tactile warning blocks.