台湾の住宅部門CO_2排出量の2050年までの予測モデル

摘要

In the past two decades, CO_2 emissions in Taiwan have sharply increased, but models for forecasting the future trend are still insufficient. In this study, based on the energy consumption of residential sector from 1990 to 2010, CO_2 emissions were estimated up to 2050 using the macro simulation method. The model presents the final energy consumption and CO_2 emissions by category of fuels and final usages. Several scenarios were applied to examine the possibility of achieving the goal set by the government; the most effective result shows 27% reduction by 2020 and 64% reduction of CO_2 emissions by 2050.%家庭部門のCO_2排出量は増加傾向にあり，国の削減政策においては，CO_2排出量の予測モデルに基づく，排出量の長期予測と各種対策シナリオによる削減効果とそれによる排出量の増減予測が有効である。本研究は，日本や上海における一連の研究に続き台湾を対象にしたものである。今後も人口成長や多消費型ライフスタイルへの移行などが予想されるアジアの亜熱帯地域において，学術的のみならず社会的にも貢献するものである。 予測モデルに係わる研究のポイントはその精度であり，それには大きく2つある。予測モデルに必要な各種パラメータの統計値等が存在する期間における現状予測と，必要な各種パラメータ値自体を予測する必要がある将来予測である。本研究においても現状予測における精度は確認されている。しかし，今後40年にも及ぶ長期将来予測では各種パラメータの設定自体が重要である。今後，さらなる改良が加えられ本予測モデルが向上することを期待する。