加圧防煙に関する改正告示（平成21年9月）の特別避難階段の付室への適用に関する検討: 既存の機械排煙設備の付室加圧防煙における空気逃がしとしての有効利用について

摘要

加圧防排煙は竪穴空間への煙の拡散を防止する有用な技術として，海外でも広く用いられているものであるが，平成21年の告示改正により，法的には仕様規定として位置づけられるようになった。しかし，空気逃し口の開口面積を低減させるための機械排煙の排煙風道には煙突の仕様が要求されていることが，特に既存ストックの改修では大きなネックであった。 火災室の煙と非火災区画の空気とを排煙風道内で混合させ，風道内部の温度を低下させるという本報の考え方により，既存ストックであっても軽微な改修で加圧防排煙技術を適用できる可能性が示ざれたことは喜ばしいことである。 実用化に向けては，筆者も示されているように，解決すべき課題が複数残ざれている。法令に示される条文を満足するためだけでなく，避難安全性を向上させるという観点も踏まえて，引き続き検討されることを期待したい。%In this report, it was proposed the method of using existing mechanical smoke exhaust system as pressure relief in lobby pressurization smoke control. It was shown that the case study of the method of the dilution in the crosscut duct and the method of the dilution in the exhaust gas setting up duct was done, and there was a possibility that the existing exhaust gas equipment was able to be used.