The influence of wet curing condition in early ages on the strength of concrete was studied in this paper. The concrete cured under 20℃ and high-temperature conditions in early ages was discussed. As the results of both temperature conditions, the shorter wet curing period in early ages, the more water was evaporated from concrete. For the case of the shorter wet curing, the strength of concrete was lowered when some degree of the water evaporation was exceeded. The measurements of X-ray diffraction analysis show that the reaction of C_3S of cement was lowered when the water was evaporated more from concrete.%構造体コンクリートの品質は，初期養生に大きな影響を受けることが知られており，本会仕様書においても湿潤養生期間が定められている。しかし，湿潤養生条件が構造体品質に及ぼす影響は温度履歴によるものと比較して既往の研究成果はあるものの評価手法が確立されているとはいえず，様々な評価が提案されている。本研究はそういった状況において，湿潤養生条件をコンクリートの水分逸散率によって整rn理し，水分逸散率と強度発現，C_3S水和反応量と強度発現の関係などについて詳細に検討しており，貴重な基礎資料となっている。これらの知見について，本会JASS 5およびJASS 10において定められた期間の湿潤養生を行えば長期強度増進に著しい悪影響が現れないことが確認されたとしているが，現行規定の見直しや合理化についても考察してもらいたい。また，コンクリート内部で水分逸散がどのように進行するかを考えると，表層部分，すなわちかぶりコンクリートの品質についても耐久性との関係を考慮し検討する必要がある。今後の発展を期待したい。
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