改正建築省エネルギー基準に対応した日よけ効果係数算出ツールの開発

摘要

The seasonal shading correction factor had been used for calculation of PAL (perimeter annual load). When the energy efficiency standard was revised in 2013, new calculation tool of the seasonal shading correction factor was needed because climate zone is changed and simple tool is required. In this paper, basic logic to calculate the seasonal shading correction factor is shown, and the calculation method is verified. New calculation tool of the seasonal shading correction factor is released in the site of the revised energy efficiency standard for buildings.%本研究は日よけの効果係数算出ツールの理論的根拠をまとめたものである。平成25年度の省エネ法の改正により地域区分と代表都市，気象データが変更されたことに対応して検討された。特徴としては旧チャートで仮定されていた無限遠のオーバーハング，無限遠のサイドフィン，庇の出が等しいボックス型から拡張して，より自由度の高い形状·寸法に対応している。また地表面からの反射日射も考慮されている。技術的には窓面内の積分を解析的に導出している点が異なる。省エネ法が一次エネルギー消費量による評価に変更されたことにより，建物の工夫に対する意識の低下が懸念されている。このツールはPAL~*用と位置づけられているが，機能的には庇や袖壁など窓周りの設計ツールとして，幅広く活用できるものである。このため係数だけでなく窓からの透過日射量の季節変化や日変化など，詳細な情報も出力できる機能拡張版が公開されることを期待したい。