平板と波板からなる乾式組立鋼製床の面内剛性の評価

摘要

In-plane stiffness of dryly built-up steel floor made of flat and corrugated plate is evaluated with using theoretical formulation and physical test. They indicate,1) dryly built-up floor alone can satisfy required stiffness; 2) it is difficult to satisfy required stiffness when the floor is connected to beam by self-drilling screw; and 3) stiffness of built-up steel floor can be estimated by theoretical formulation shown herein with the accuracy between 0.8 and 1.4 as the ratio of test result to the theoretical value.%本報告は，既往研究により単体としての構造性能が評価可能となっている平板と波形の鍋板をドリルねじで接合するサンドイッチパネルを対象とし，これを乾式組立鋼製床として利用することを念頭に，その面内剛性に関して接合部剛性も含めて実験的に検討したものである。鋼構造に限らず構造部材の性能を活かすためには部材同士を如何に合理的に接合するかが大きな課題となる。本研究においては，施工性に優れるドリルねじによる乾式接合が採用されたが，この部分のスリップ変形の影響が極めて大きいことが明らかにされている。ドリルねじによる接合部の変形に関しては，既往研究を参考にした剛性評価式でも説明されており，事前予測がある程度可能であったと思われ，他の接合方法も含めた検討がなされなかった点は若干悔やまれる。今後の課題として記されているように，より合理的な乾式構成組立床と周辺部材の接合方法が考案されることを期待する。