明治 35 年の真壁町の住居における屋根葺材と平面の関係（その２）: 「家屋台帳」による検討

摘要

本稿は、在郷町の町並みにおける住居の特性を明らかrnにするため、茨城県内唯一の重伝建地区「桜川市真壁」rnに遺る明治35 年調製「家屋臺帳」をもとに、当時の屋根rn葺材と平面構成の関係を分析するものである。rn前稿では、在郷町の外縁部に「草」屋根の農家的四間rn取り型、中心部に「板」や「皮」屋根の一列三室型、そrnして、続き間座敷の住居棟が直交する「瓦」屋根の平入rnり見世蔵型の特色ある３つの住居平面を見ることができrnた。これらの平面規模は、20 坪代後半から30 坪代がほとrnんどであるが、台帳上の居宅戸数510 戸のなかで、最もrn多い建坪は10 坪代であり、全体の38%を占め、さらに10rn坪未満を含めると、6 割近くになることもわかった。