米国の実務研修制度の運用実態: 実務に即した研修制度の構築に関す る考察

摘要

本報告は，米国の建築家資格制度について先進的なシステムである 実務研修制度に関する仕組みを整理し，近年の資格要件と実務要件に 関する改定動向について分析し，その運用奐態をまとめたものである。 州ごとに状況が大きく異なる米国全土でどのような統一的試験•研修 制度が行われているかについて正しく理解するには，本文だけでなく 注の隅々まで注意して読む必要があるが，実務研修制度の実態，試験 やその合格率，指導•助言制度と支援の仕組みが幅広く簡潔にまとめ られている。文中では，研修を受ける側と指導者のどちらを述べてい るのか不明なことがあり，また実務制度だけでなく試験制度など幅広 い記述があるので，読み手が追随できない時もあるが，人日本人にとっ て米国のシステムをただちに理解することが困難な中，実務研修制度 の特色と高コスト·研修時間の長さがもたらす課題，合理的な試驗シ ステム，研修制度のめざす方向を整理していることで参考になる。