終末期にむかう高齢者のナラ ティブケアに向けた紙芝居創作 に関する考察: 特別養護老人ホームの入居者を対象に した「人生劇場紙芝居」の取り組みから

摘要

Today in the aging society, new problems, such as nursing care and end-of-life care have appeared. In such circumstances, approach of narrative care is noted. In this paper, the activities that have been made using the picture-story show as a way of narrative or story is reported. Its activities are, as a model two people of the elderly, is what was done in the theme of "lite theater Kamishibai". Through this activity, improvement of the quality of life of the elderly in the end-of-life, improvement of care of quality in the facility, satisfaction of staff for the work, the effect of the etc. were seen.%自分史などに比べて，紙芝居というメディアの特徴は，第三者の手 が，調査，記録，記述.表現，伝達の全プロセスに入ることである。 当事者と第三者の間を埋めることはそもそも困難であるが，そこを埋 めるために，本報告は考えうる限りの誠実さを尽くしたように思う。 しかし，物語の原型の選定においてはどうだっただろうか。「人生劇 場紙芝居」においては，NHKの朝の連続テレビ小説のような物語の 原型が無自覚に選び取られているように思う。果たして物語の原型は これだけだったのだろうか，異なる原型もあるだろうし，それによつ て調査の方法も異なる。例えば図1を見る限り，周辺環境の描き込み は少ない。このことはbuilt environmentは，人生の添え木でしかな いことを示しているのかもしれないが，都市が語る，空間が語るとい う別の物語の原型を選び取れば，違う表現が得られるかもしれない。 建築学の研究としてこの点を追求してほしい。 高齢者; 人生; 看取り; 紙芝居; 介護; 戦争体験