重要機器室における機器発熱量の簡易推定手法の提案と空調負荷特性の分析

摘要

各種のシステムを安定的に提供するには，そのシステムを構築する 機器の動作環境を適正に維持することが重要である。本技術報告は， 電力供給を制御する通信施設，配電盤，計算機などの重要機器が収容 されている機械室について，室内温熱環境を適正に維持する空調設備 の設計方法，運用方法について検討したものである。これまで測定事 例の少ない重要機器室の空調稼働状況等について実態把握を行った。 その結果，①室内外温度差が0 [K]の条件での空調負荷を用いるこ とで，重要機器の消費電力量を簡易に推定できた。②機器の仕様から 得られた機器発熱量より実際の機器発熱量が少なく ，空調設備容量が 過大になっていた。以上のことから，重要機器室の空調設備は過大設 計されることが多く，部分負荷運転による低効率な運用がなされてい ることを指摘している。本報告は，これまで実測例が少ない重要機器 室を対象としたものであり，有用な知見を示している。 重要機器室; 機器発熱量; 簡易推定手法; 実測%In this paper, analysing result of indoor environment and air conditioning load properties based on real measurements to contribute capacity design of the air conditioner obtained in important equipment rooms is shown. As an analysing result, it is clarified that the grasping the amount of the heat generation is necessary for designing of air conditioning load even in the important equipment rooms. Therefore, data of important equipments' heat generation obtained by real measurement are organised and shown.