セルフビルドキッ卜八ウスシステムを活用した実践教育

摘要

The class of this study used a self-build kit house is conducted on the basis of the integrated practical education. On the design stage of the personal work, designing work with the system of the kit house led to understanding the practical purpose of the system deeply, to experiencing practical design activity, and to proposing the works in reality. On the construction stage of the group work, constructing the basic unit led to learning a process of the construction, to linking the technical knowledge on lectures, and to understanding the mutual relation between the respective works from design to construction.%学生が自らの手で実際に施工してはじめて習得できることを重視した実践型教育の報告である。筆者が開発したセルフビルドキットハウスを教材とし，設計から施工までの一連の過程を総合的に教育する試みである。仮想空間で設計することに偏った建築教育への疑問から，設計から施工までを体験できるデザィンビルド教育への関心の高まりは，世界的な動きである。2017年にThe Design-Build Studioが刊行されるなど，国内外を問わず試行錯誤されていることから，このような報告は時機を得たものといえる。本キットハウスは，容易に改築したり移築したりできることで，使用されていない建物や部屋を減らし，サスティナブルな建築ストツクを提案している。教材や授業の汎用性を高めることにあまりこだわらず，そもそも移築して部材を創造的に使い回す文化を持っていた日本発の，学生一人ひとりの個性を見出せる建築実践教育への展開を期待したい。