増悪の初期サインが捉えにくかった高齢COPD患者

摘要

COPD,高血圧および認知症のある88歳，男性.数日前から食欲低下あり，夜間を中心とした咳込みを伴うようになったため，かかりつけ医を受診した.来院時体温37.2℃，血圧136/84 mmHg，脈拍100/分，呼吸数20/分，大気下SpO~2 92%.咽頭に軽度発赤あり，聴診上明らかなラ音は聴取されず，急性上気道炎と診断され，総合感冒薬·鎮咳薬の処方を受け帰宅した.しかし，その後も症状改善せず，呼吸困難を伴ってきたため，3日後，再度かかりつけ医を受診した.