映画「リンカーン/秘密の書」のVFX '馬上の戦い'のシーンで新たな制作工程 要求された高度な表现力 カメラ8台で馬をキャブチャー

摘要

ロシア出身の奇才ティムール·べクマンべトフ監督による話題の新作『リンカーン/秘密の書』が日本でも公開となった。『ナイト•ウォッチ/NOCHNOI DOZOR』(04年)や『ウォンテッド』(08年)同様に、独自のセンスで多彩なVFXを大胆に散りばめた映像の本質はそのまま受け継がれている。しかも、今回はティム·バートン氏をプロデューサーに迎え、映像の迫力はさらにパワーアップしている。VFXベンダーも、これまでのロシアのプロダクションからハリウッド映画の常連らにバトンタッチ。なかでもウェタ•デジタル(以下、ウェタ社)がVFXを担当した、映画のクライマックスにあたる"馬上の戦い"のシーンは、映画史に残るVFXシーケンスとなった。VFXスーパーバイザーを務めたウェタ社のマーチン·ヒル氏が、映像を見ただけでは想像もつかない制作の舞台裏を明かした。