宇宙用FOGの温度制御とシュッペ効果補正像

摘要

近年光ファイバジャイロ（FOG）が、低消費電力、低価格、小型などの観点から小型衛星の姿勢センサとして注目を浴びている。FOGを姿勢センサとして姿勢制御に用いる場合、衛星軌道上の日照周期による周期的な温度変動がバイアスの温度依存性に影響し、バイアス安定性が悪化するという問題がある。これを解決するためにヒーターを用い温度を－定にする温度制御がとられてきた。温度制御により温度依存性は防ぐことに成功するものの、温度制御を行うと熱入力によってシュッペ効果が生じ、バイアス安定性を悪化させることが新たな問題となってきている。そこで本稿ではシュッペ効果がFOGのバイアスに与える影響を補償するために、ヒーター入力によるシュッペ効果応答を抽出して、線型性を利用しこの効果を差し引く補正方法を提案する。%Recently Fiber Optical Gyro (FOG) has been used as attitude sensor because of its cost and low elec-tricty.To use FOG for satellite, temperature control is needed to cut down the temperature property. However it is reported that thermal input of temperature control causes shupe effect and deteriorates bias stability. This paper reports impact of shupe effect and how to compensate it.