MIMOランダムネットワークコーディングに関する一検討

摘要

The linear network coding is a coding technique according to network topology. The transmitter node encodes the original data by using coding vector, and the receiver node decodes the received data by using decoding vector. To decode the coded data at the receive node, the coding vector is added to the transmit data at the transmitter node. In the linear network coding, the data transmission rate is decreased due to transmission of coding vector, and the selection of the coding vector is difficult if it does not have the knowledge of network topology.In this report, to improve the data transmission rate, MIMO randomized network coding is considered. In MIMO eigen-mode transmission, the transmitter and receive antenna weights are generated by channel state information. On the other hand, in MIMO randomized network coding, encoding and decoding vectors are generated by channel state information. As a result, the degradation of the data transmission rate by transmitting coding vector can be prevented.%線形ネットワークコーディングはネットワーク内の送信ノードがネットワークトポロジーを利用して送信データを符号化するものである。複数の送信データを受信した受信ノードでは符号ベクトルから復号行列を生成し、それを符号化データにかけることで所望データを復号することができる。したがって、受信ノードは復号するために受信した符号化データに用いられている符号ベクトルが必要であるため、一般的に送信ノードは符号化データとそれに用いた符号ベクトルを受信ノードへ送信することになる。しかしながら、線形ネットワークコーディングでは符号ベクトルを送信することは通信速度の劣化につながり、ネットワークトポロジーを知らなければ効率的な符号化ができないなどの問題点がある。そこで、本稿では符号ベクトルと復号ベクトルをチャネル情報から生成するMIMOランダムネットワークコーディングを検討している。各ノードが複数のアンテナを用いて固有モード伝送を行う場合、送受信ノードはチャネル情報から送受信アンテナウェイトを生成する。そこで、本稿では符号ベクトルをチャネル行列から生成し、ランダムネットワークコーディングしたデータを送受信する。MIMOランダムネットワークコーディングでは受信ノードは用いられた符号、復号ベクトルをチャネル情報から推定することができるため、送信ノードは符号ベクトルを送信する必要がなく、符号ベクトルを送信することによる通信速度の劣化を軽減することができる。