目的関数変換による分岐調整を利用したカオス最適化手法：大域的最適化手法「水抜き法」の提案

摘要

制御，金融，通信，設計をど様々な分野でしばしば登場する最適化問題は，目的関数の形状が非凸である場合，大域的最適化問題と称されている。大域的最適化問題は，目的関数の形状が多峰性で，かつ，その変数の次元が高い場合，無数に存在する局所的最適解に停留せずに大域的最適解の求めることは極めて困難であり，これを達成する大域的最適化手法の開発が長年の研究テーマとなっている。近年，大域的最適化手法として，力学モデルを計算モデルとして利用する“physicall inspired”といえる手法が各種提案されてきた。