米国におけるコンピュータ・ソフトウェアの法的保護のあり方「コンピュータ・ソフトウェア契約の諸原則」に関する最新事情の概観

摘要

コンピュータソフトウェア（以下，ソフトウェア）の法 的保護を論じる際に，最初に思い浮かべられるのが，ソフ トウェアは著作権法で保護されているということであろう （特許法等によってもソフトウェアは保護され得るが，どの ような実体法の適用があるかの議論は本稿の趣旨ではない ので，割愛する）。著作権者であるソフトウェア開発者やソ フトウェアベンダー等（以下，ソフトウェア提供者）の権 利は契約書に記載してあり，その契約に違反すると損害賠 償などの法的措置に服する可能性がある，というのはすで に周知の事実である。%This article overviews the historical transition of legal protection of Computer software contracts in the Unite States and presents how it should function under Uniform Commercial Code and its amended Article 2B, Uniform Computer Information Transactions Act, and also recently-approved "Principles of the Law of Software Contracts".