住友金属鉱山、菱刈鉱山に温泉バイナリー発電設備導入年間発電量57万kWh、第一実業が設置担当

摘要

住友金属鉱山は、鹿児島県伊佐市の菱刈鉱山に温泉熱を利用したバイナリー発電設備を導入した。菱刈鉱山の坑内に湧出する温泉熱を活用する発電設備で、発電した電力は鉱山内で自家消費する。菱刈鉱山では坑内で湧出する温泉水毎分9,000ℓの量をポンプで汲み上げ、約3分の2は冷却や水処理した上で河川に放流し、残る3分の1は第三セクターを通じ地元の温泉旅館など受湯家に供給している。現在鉱山で進めている下部鉱体開発に伴う湧水場所の変更で温泉水の温度が上昇することから、従来の温度で受湯家に温泉を供給するには温泉水温度を冷ます必要があった。冷却方法を検討した結果、回収した温泉の熱を有効利用できるバイナリー発電の導入を決定。同鉱山での使用量の約2おに相当する年間57万kWhを発電する。導入には三井住友ファイナンス&リースとリース契約を締結し、設備の施工はバイナリー発電機の製造を行う第一実業が行った。